子供に美容は害なのか、米紙はどう結論を出したのか Photo by Getty Images

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ワシントン・ポスト(米国)ほか

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Text by COURRiER Japon

SNSの普及でメイクをしたりスキンケアしたりする子供が増えている。子供向け美容市場は約7000億円まで拡大した。はたして子供に美容は必要なのか? はたまた害なのか? 米紙が専門家に取材した結果は──。

7000億円市場に成長


米国のある10歳の女の子は、サンタクロースにかわいい瓶に入ったヒアルロン酸入りの美容液をお願いした。彼女は自分の肌が保湿を必要としているか、ヒアルロン酸が自分の肌に良いかどうかはまったく気にしていない。

17ドル(約2450円)のこの美容液は、友達の家で試したときに「良かった」と感じたようで、すでにその青い瓶を自分のドレッサーに置くことをイメージしていた。「娘には、化粧品会社がYouTuberにお金を払って宣伝していることを説明したけれど、信じてくれませんでした」と母親は言う。

YouTubeやTikTokでの#grwm(get ready with me=私と一緒に支度しよう)動画を見ている子供が、スキンケア商品を欲しがるのはよくあることだ。2024年に、10代の子供たちはスキンケアとメイクに47億ドル(約6815億円)を費やし、ほかの年齢層を上回ったと、米紙「ワシントン・ポスト」は報じている。


「セフォラキッズ」


この女の子のように、「セフォラキッズ」と呼ばれる、SNSで見かけた高価で年齢不相応なスキンケアを購入する10歳以下の子供たちが増えている。それを受け、親や皮膚科医のあいだでは美容製品が子供の肌に与えるダメージについて不安感が広がっている。

カリフォルニア州の議員たちのあいだでも、10代が過剰にスキンケアすることに対して懸念が広がっている。13歳未満の子供がレチノイドなどのアンチエイジング成分を含むスキンケア製品を購入できないようにする法案が提出されたが、成立にはいたらなかった。


子供たちに危険な成分

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